第4章 苺色の夏花火
「ウッキー!チョコバナナ!!」
四人で歩いていると、ころんくんがまた屋台の前で叫んでいる。るぅとくんが青ざめた顔で駆け付ける。
「ころん!一本買っただろ!我慢しろやゴラァァァァアア!!」
「ウッキャャヤヤ!!」
るぅとくんがころんくんに一発入れた。
「なぁなぁ、石原……」
「るぅとくんに買ってもらったんでしょ?だーめ!」
「ぐぬぬ……」
ころんくんって本当に猿みたいで面白い人だなぁ。
「あそこにいるのは、ジェルと遠井さん?」
さとみくんが指を差した。そこには、幸せそうに二人で歩いている遠井さんとジェルくんが居た。
「ああ……あれは関わらない方がいいかな」
なーくんも幸せそうに二人を見守っていた時、ジェルくんと目が合った。
「あっ!さとちゃん!なーくん!みんな〜!」
「おっ、みんな来てるんだ」
二人っきりで良さげだったのに、自ら合流しに来た。私は苦笑いを浮かべてしまった。
「じゃあ、莉犬くんは……?」
私は気になって、周りを見渡してみた。
「わたあめくださーい」