第3章 寮生活スタート!
「愛奈ちゃん、大丈夫だった?」
お風呂に浸かっていると、遠井さんが入ってきた。
失礼だけど、遠井さん胸が無い……ジェルくんの言う通りだったなぁ。
「大丈夫……」
「ゲームやらないって珍しい子だなって思った」
遠井さんの言う通り、珍しい人種であるだろう。
親が共働きだし、お祖父様が許してくれなかったんだよね。
「遠井さんはジェルくんとどんな感じなの?」
「えっ!?」
遠井さんは顔を真っ赤にしている。唐突な恋バナに驚いたのだろうか。
「アイツはただの腐れ縁みたいなもん。別に付き合おうとか何も考えてない。だって、変なヤツだもん」
「ああ……確かにジェルくんは独特なセンスを持った人だもんね」
自己紹介の時に自分で最強エンターテイナーって言ってたもんなぁ。
「愛奈ちゃんは、ななもりくんかさとみくんって感じなの?」
「えっ?」
私は首を傾げた。
確かに、なーくんとさとみくんどちらかとは必ず隣居るみたいなイメージだ。
「待って、遠井さん。こういう話、今日で二回目だよ?」
「えっ?忘れてたーごめんごめん」
数分前に話したばかりだった気がする。少し抜けてる遠井さんも可愛い。
「じゃあ、私は上がるね」
私はお先にお風呂から上がった。