第2章 手作りお弁当
掃除が終わり、下校時刻となった。
「莉犬くん、帰ろう」
「うんっ!」
私と莉犬くんは荷物を整えて家に帰宅しようと教室を出た。
「愛奈ちゃんって可愛いよね」
「えっ?」
私は莉犬くんの言葉に首を傾げた。私は全然可愛くないと思うけど。
「そうかな?全然だと思うけど」
「そんな!愛奈ちゃんは――」
「愛奈ちゃーん!」
莉犬くんが話を遮るようになーくん達がこちらに来た。
「あれ?お取り込み中だった?」
ころんくんがそう言うと、莉犬くんは睨み付けた。
そりゃ、話してる時に突っ込まれたらイラつくよね。
「愛奈ちゃーん、一緒に帰ろう」
「うん!」
なーくんが私の腕に抱き付き、甘えてくる子供のように言ってきた。そういうところが可愛くて、ギャップがある。
「愛奈、行こう」
さとみくんに手を取られ、引っ張られる。すると、なーくんも引っ張ってくる。
「さとみくん、愛奈ちゃん取らないでよ」
「なーくんこそ、独占すんなよ〜」
二人共、笑い合っているようには見えるけど、目が笑ってない。