第2章 手作りお弁当
そして、お昼休みとなった。
「愛奈ー!」
「愛奈ちゃーん!」
さとみくんとなーくんが同時に私の名前を呼んで、こっちに向かって来た。
すると、なーくんはさとみくんの方を見た。
「えっ……さとみくん。もう、呼び捨て?」
「なーくんこそ、まだちゃん付けてるの?」
私の教室の入口で二人が無言の見つめ合いをしている。なんか、怖いよ……?
「二人共、喧嘩しちゃダメだよぉ〜?早く弁当食べようよ、さとみくん」
ころんくんの仲介により、教室の出入口に固まってた二人はこちらに来た。
「愛奈ちゃん、弁当作ってきたって!」
莉犬くんの言葉に、なーくんとさとみくんはハッとして、目を輝かせていた。
「作ってみたよ……」
なーくんには紫色の弁当箱、さとみくんにはピンク色の弁当箱を渡した。
二人はワクワクしながら、私が作った弁当を見た。
「うわぁー!」
「美味しそー!」
なーくんとさとみくんは、私が作ったお弁当に驚いている様子だった。
なーくんが手作りの野菜炒めを口に入れると、目を見開いた。
「美味しい!!」
「めっちゃ美味しい」
二人共大絶賛してくれて、ホントに嬉しい。