第2章 手作りお弁当
一時間目にLHRがあった。内容は、全寮制についてだ。
寮用の家は、学校の敷地内にあって、最初から決められたメンバーでシェアハウスをするような形で過ごすことになる。
ご飯は宅配を頼んだり、学校内にあるスーパーで材料を買ったり出来る。
この学校、どうなってんだよ……。
先生が教室の前後にある黒板に、寮の割り当てを貼った。
寮の割り当ては、結構バラバラに組まれてるらしい。さすがに男女別れるらしいが。
「愛奈ちゃん、俺とおんなじだよ!」
「あっ、ホントだね」
莉犬くんが嬉しそうに言ってきた。
貼られた用紙を見ると、な組とる組、遠井さんと同じ寮だった。
まぁ、さとみくんも絶対一緒になると断言してたからなぁ。
必然的に料理担当になるのかぁ。まぁ、楽しそうな毎日になるだろう。
「というか、今日のお弁当ってどうなったの?」
莉犬くんがそう聞いてきた。私は苦笑いを浮かべた。
「ちゃんと、さとみくんとなーくんのお弁当を作ってきたよ」
「おぉ、さすが愛奈ちゃんだね!」
「そうかなぁ?ありがと」
あまり褒められるのは好きではないけど、友達の莉犬くんに言われると無性に嬉しいと思えた。