第1章 転校初日から
オレンジっぽい茶髪の男の子がそんなことを言った。
「ああ、ごめんね。俺は副生徒会長のななもり。なーくんでいいよ」
「いやいや、なーくん全然呼ばれてないでしょ?むしろな組って……」
「いい加減にしろ、ころん」
「ヒィィィイイイ!すみませんでした!あっ……僕はころん。よろしく」
なーくんところんくんかぁ……。紫色の髪と水色の髪って、どんだけ校則違反してるんだろう。
「僕はるぅと。一年生にして生徒会長だ。ちなみに、みんな高一だよ」
一年生にして生徒会長?なーくんもそうだけど、この学校どうなってんの?生徒が先生を処罰出来るってすごいなぁ。
というか、同い年なの!?全員年上に見えました。権力が強すぎて……。
「俺はさとみ。ころんと同じくゲームが大好きなんだぜ」
さっきのピンク色の髪の男の子はさとみくんと言うのか……。ピンク色ってすごい。
「俺は最強エンターテインナーのジェルでーす!」
「俺は莉犬です。るぅと会長の補佐をしてます」
すごい個性的なメンバーだなぁ、と私は圧巻された。
「ところで、今日の高等部会来る?」
なーくんに問い詰められ、私は渋い顔をした。
「行きません。今日は用事がありますので」
私はハッキリと言った。るぅと会長が顔を歪めた。
「へぇー、生意気だね。みんな、行こう。あっ、莉犬。そいつの世話をしろ」
「あっ、はい……」
五人は莉犬くんだけ置いて、先に行った。
私が拒否したからか、周りが騒がしい。