Second reincarnation【ツイステ】
第15章 魅力的な海
前はアズール先輩もたまにラウンジで働いていたそうだけど、今はずっと書類整理を務めているから仕事中には中々会わない
しかも今は私の手伝いもさせてしまっているから、尚更忙しいと思う…
「アズール先輩…フロイド先輩達に聞きました。一年と二年にはもう話終わってるって…こんな早くに話を回していただけるだなんて思ってなくて、どうお礼したらいいか…」
「お礼だなんてとんでもありません。寮長として当然の務めを果たしたまでですよ。フロイドがたまにやらかすことに比べればこのくらい造作もありません」
そうニコッと微笑みながら笑ってくれるアズール先輩
…でも一瞬だけ…口元に血がついているような気がして…
再度顔を見ようと視線を向けると、もうそこにアズール先輩はいなくて確認ができなかった
唇を切ってる風には見えなかったけど…見間違えたのかな…
「ジェイド、フロイド、シロもお疲れ様です。明日はラウンジの定休日なので、四人ともしっかりと休んでくださいね」
「やっと休みか〜…あれ、でも明日って確か…」
「はい。シロさん…明日は僕とキノコ狩りに行ってくださると言ってましたよね」
「はぁ〜?また山行くわけ?何考えてんのジェイド…」
「この時期にしかないキノコがあるんです。今回はそれだけしか採ってきませんから」
「別に、あなた達が何をしようと構いませんけど…レイさんの方のお手伝いも忘れないでくださいね」
「そーそー。二人が山行くなら小エビちゃんはオレの独占だから」
「うわ、ちょっ…!」
急に後ろから抱きしめられて、体重がのしかかってくる
本来ならときめきが溢れる展開なんだろうけど本気で押しつぶされる一歩手前みたいな状態になるので、普通に死にかける…
でも数分で退いてくれるのでそこだけはありがたい…
「では明日のことお伝えしましたよ。皆さん今日はお疲れ様でした」
…それだけ伝えて、いつもはもう少しみんなと話をしていくアズール先輩は帰ってしまった…
ラウンジの片付けももう終わっているので、私たちもあとは部屋に戻って寝るだけになる
…でも、やっぱり気になる…