Second reincarnation【ツイステ】
第30章 堕ちる
「…ごめん、フロイド。こんなことさせて」
「クリオネちゃんのせいなんて誰も思ってないよ。これは多分…小エビちゃんが乗り越えなきゃいけないことだから。家族が死ぬ…ジェイドやアズールが死んだらオレだってどうなるかわかんないし。小エビちゃんの言い分も、わかるよ」
そう言ってマジカルペンを取り出して、レイの方に向ける
「だからこそ、やっぱちゃんと話さなきゃ。オレこのまま小エビちゃんがいなくなるのは、もっと嫌だ」
「…だな」
オレも、持っていたペンを構え直す
今でも家族として、オレは妹を大切に思ってる
でも…もうお互い兄離れ妹離れしなきゃいけない
向き合う時がやっときたんだ
それを受け入れて…大人にならないといけない
「悪さをした妹を叱ってやるのは…兄貴の勤めだしな」
「…お兄ちゃん…いや…戻ってきて。一人なのも…痛いのも…寂しいのもいや…ずっと一緒にいて」
顔を両手で覆った瞬間、みるみるうちにレイの着ていた服が変化していく
真っ白なドレスのような服だが、裾のほうに行くにつれて黒く染まっていっている
足元には相変わらず黒くてドロドロとした沼が広がっていて…数十人の生徒たちは操られたままだ
「まずは生徒たちをどうにかしましょう。流石にこの人数を相手にレイさんを止めるのは骨が折れます」
「そうですね…僕とフロイドで止めるので、アズールとレイさんはレイさんの方を頼みます」
そのジェイドの言葉で、生徒たちがこっちに向かって走り出した