Second reincarnation【ツイステ】
第15章 魅力的な海
「大体は自覚してると思うけど…分からないなら、多分記憶がないことと関係してるかもな。試しにリーチ兄弟のどっちかにかけてみたらどうだ?」
「えーなんでオレたちなわけ?クリオネちゃんでもいーじゃん」
「オレ魔法効かない体質だって言ったろ。レオナ先輩みたいなユニーク魔法とかなら話は別だけど」
「えー…ずりー」
「…フロイド、もしものためにも魔法を妨害できるユニーク魔法を持つ貴方が一番適任ですよ」
「ああ、確かに。巻きつく尾(バインド・ザ・ハート)を使えるフロイドなら適任だ」
魔法の成功率はフロイド先輩の気分で決まるらしい。と聞いて、それって適任なのか…という疑問が浮かぶけど…
フロイド先輩は軽くため息をついて手に持っていた布巾をテーブルに放り投げてこっちに向き直る
「他人事だと思って…まーいーけどさ。じゃあ小エビちゃん試しにオレに魔法使ってみなよ」
「ええ、本当にいいんですか!?」
「なんかあったとしてもどーにかなるでしょ。多分」
「ちょっと気が引ける…けど…」
…私もちょっと気になるので…ここはお言葉に甘えさせてもらおう
寮服のポケットに入れていたマジカルペンを取り出して、フロイド先輩の方に向ける
まさか初めて人に向ける魔法の相手がフロイド先輩だとは思いもよらなかったけど…