Second reincarnation【ツイステ】
第13章 オクトパス講義
「あー!!この匂い!オレがあの時嗅いだやつ!」
「フロイドでも分かってしまうんです。この学園にはサバナクロー寮といった獣人の方々もいらっしゃるので…」
「襲われるといったリスクがさらに高くなるわけですね…。入学式の時は香を焚いていたので気づかれにくかったかもしれませんが廊下ですれ違いでもしたら一発でアウトでしょう」
「そもそも襲いにくるのが前提なんですか…」
「実力がモノを言う名門学校…しかもほぼ〝貴族〟たちが通う学校だからな…生徒が一人二人消えようが実はあまり問題にならないんだよ。加えて男子校だからなー…」
「ひぇ……わ、私、改めてシロ先輩のユニーク魔法に助けられてたんですね…」
あの時私を見つけていたのが別の先輩だったら、そんなこと考えもせずにとりあえず普通に過ごしていたかもしれない
…考えるとゾッとする…
「でもそこに関しては手の打ちようがあります。レイさんの顔が実は結構広いことを今日のうちに調べ尽くしました。人柄が良いお陰でしょう…貴女のことを知ってる生徒の何人かは僕もよく存じている方々ばかりでした」
そう言ってアズール先輩が机に広げた資料にはエースやデュースのことはもちろん…
ハーツラビュル寮で面識のある何人かの写真や…部活動見学で何回か言葉を交わしたことのある生徒たちの写真が並んでいた
いずれも一度や二度会話をしたことのある同級生や先輩たちだ
…え、これを…今日だけで集めた…?
もはや探偵のレベルなのでは…
…今は水を刺すのはやめておこう