Second reincarnation【ツイステ】
第10章 お礼
「あの、これ…早速飲んでみて良いですか?」
「僕的には効力をいち早く知れるので構いませんが…良いんですか?」
「アズール先輩は薬学にも精通してて頼りになるって同級生に言われたんです。それにフロイド先輩と二人で作ってくれたものならきっと大丈夫だと思います」
「…オレたち信用されてるねぇアズール」
「まぁ僕の成績からのその評価なら当然でしょう。何かあっても対処をすると約束しますよ」
「ありがとうございます。…じゃあ、いただきます」
そう言って小瓶の中の液体を一息で飲み切る
…味は甘めで結構飲みやすいな…不味くはない
なんて味の感想を思っていると
「…あれ…これは…」
脳内に、見覚えのある光景がいくつかフラッシュバックする
見覚えのある制服を着た私が、見覚えのある道を歩いてたり…
見覚えのある友人と楽しく話していたり…
…これは…通ってた学校…かな
そのあとはまた同じ道を歩いて…自分の家に入って行ったり…
そこまで見えて、一気に意識が戻って来た
「…レイさん?大丈夫ですか?」
「……はい…大丈夫です…」
「小エビちゃん、ぼーっとしちゃって本当に大丈夫?一ミリも動かないから失敗かと思ったじゃん」
「いえ……この薬、多分成功です。でも断片的なことしか思い出せませんでした…」
でも、あの光景のおかげで自分にはちゃんと帰る家があって、学校に通っていたということがわかった
それだけでもすごい進歩だと思う