Second reincarnation【ツイステ】
第7章 裏の顔
回りくどいことは苦手だし、そういうこと考える頭もないからオレも単刀直入にいくことにする
「どこで分かった」
「強いて言うなら…匂い…ですかね」
「……あー…そこまで気が回らなかった…フロイドがいないってことは最初に気づいたのはフロイドか」
「フロイドには適当に誤魔化しておきました。その方が良いのでしょう?わざわざユニーク魔法を他人にかけてそれを維持するだなんて体力の削がれることをしているんですから」
「流石双子の実はやばい方……」
ユニーク魔法も立派な魔法…
魔法は使えば使うだけ不純物(ブロット)が溜まる。適度に休憩を挟めば癒えるもので魔法士なら切っても切り離せないものだ
使う魔法が強力であればあるほど不純物はすぐに溜まり、許容量を超えるとオーバーブロットする。用は闇落ちして暴れまわって命に関わるような事態になる
「推測するに、レイさんを見つけて道案内をする際に女性だと気付いた貴方が、魔法をかけたといった所でしょうか」
「そこまでお見通しか…探偵やった方がいいんじゃねーの」
「…まだ強がりを見せれるくらいの余裕はあるみたいですね」
「まだ一日目だぞ。明日からは通常授業も始まるんだ。それにまだ強がりすら必要ないな」
「全く…貴方という人は。レイさんが貴方にとってどれほど重要な人物かは僕には計り知れませんが…今後の事ちゃんと考えてるんですか?」
そう聞いてくるジェイドの言葉が、純粋に心配してくれているというのは分かってる
あの双子の片割れが人払いまでして話をしにきてる時点で分かってはいたけど、そこまで真剣に説教されるとは思ってなかった
「…ちゃんと分かってるよ。あいつが寝てる間は解除して、目が覚めたら発動するよう仕組んでるさ」
「…本当に?」
「本当に。…じゃないと流石に保たない。やりすぎたら〝また〟墜ちるのは理解してる。二度目の失態はしない」
…去年のことをうずらぼんやりと思い出す…が、すぐに振り払う
あまり思い出したくない記憶だから