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Second reincarnation【ツイステ】

第28章 透ける日々





別にそうなると決まったわけじゃないけど

今回の事件で、両親が我に帰って自分達の子供に優しくなってくれるかもしれないけど

…そもそもこの考え自体がオレの考えすぎで、そんなに寂しい未来にはならないのかもしれない


でも、もしそうならなかったときの未来を考えるのが怖い


オレだけ一人死んで、ここで楽しく暮らして、妹は孤独になるかもしれない


…正直、そんな未来…頭がおかしくなりそうだ


だから消え入りそうな声で、誰に向けたわけでもないけど…


嫌だ、と呟いた



「本当に…レイさんが大切だったんですね。…少々羨ましいくらいです」

「今のオレにとっては、ジェイドやフロイド、アズール…お前たちのことも妹に近いくらい大切に思ってるよ。じゃなきゃ身を挺して鉄パイプから庇ったりしないっての」

「…それは光栄ですね」



今のも本音だ

ここに来て頼れる奴がいない中、オレの唯一の心の支えはその三人だったし今もそうだと思ってる

実際アズールから血を提供してもらえないとまともな生活を送れないわけだし



「…とりあえず…もう一度でも目を覚ましてくれたら話をするチャンスが欲しいよな」

「あのまま兄弟喧嘩の状態で別れたら、それこそ心残りしか残りませんからね。そこには同意します」

「……ジェイド……ありがとう。やっぱり誰かに話した方が良かった」



一人で勝手に落ち込むよりはマシかもしれない

全くリーチ兄弟の実はやばい方は本当にキレるもんだな…



「僕も伊達に兄弟をしていませんから。それに気分屋のフロイドよりはシロさんはわかりやすいですよ」

「え、オレわかりやすい…?顔に出てたか?」

「そんな顕著には出ていませんが…なんとなくわかります。そういうものですから」

「…そっか…」



…そこまで話して、部屋をノックする音が聞こえた

多分アズールだろうか…魔力の気配も感じるし


ジェイドが対応して部屋の外にいたのはやっぱりアズールで、鏡の使用許可とレイのことについての話をし始めた

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