Second reincarnation【ツイステ】
第28章 透ける日々
本来なら喜ばしいはずなんだろうけど状況が状況なだけに素直に喜べないのが現状…
まさか気を失うとは誰も予想してなかっただろうし
つくづく兄失格だとオレも軽くため息をつくと、フロイドが急に慌て始めた
「は…?なにこれ…小エビちゃん…?」
「どうしたんですかフロイド」
「小エビちゃんの手が…急に…」
そう言ってフロイドが見せた妹の右手を見て、その場にいた全員が息を呑んだ
まるで幽霊のように半透明に〝透けていた〟
それを見てアズールがレイの元に近寄って軽く診始める
「……これは…どういうことですか」
「なに…なんかわかったのアズール」
「どうして生きてる人間であるはずのレイさんから…アンデッドの反応が出るんです…!?」
そう言ってアズールが見せてくれたのは授業でたまに使う試験紙
皮膚が薄く、心臓に近い箇所に数秒間当てていると色が変わってアンデッドやゴーストかどうかが分かる仕組みになっている
ちなみに紙が青色に変色したらアンデッドの陽性反応ということになって、オレに使えばもちろん青色に変色するものだ
アズールが持つ試験紙の色は、鮮やかな青色をしていた