Second reincarnation【ツイステ】
第27章 眠り姫
…そう言いながら、フロイド先輩は美味しいことが分かってからはいつものように大口を開けてバクバク食べ始める
前にフロイド先輩もジェイド先輩もこの体は燃費が悪いと言っていたことは確かなようで、結構な量あった晩ご飯は綺麗になくなっていった
「ご馳走様でしたシロ先輩」
「このくらい朝飯前だよ。この量作るのにもすっかり慣れたな…」
「ですがシロさん、ここに初めてきた時から料理の方はできていましたよね」
「そりゃ自炊してたし一応はな」
「…自炊…してたんですか…?」
私のその一言で、シロ先輩はしまったと言わんばかりに硬直する
…確か、記憶がなかったって…フロイド先輩が言ってたはず
それもこの学校に来る前の記憶が
なら自炊はいつからしていたことになるんだろう
初めてラウンジに来た時からすでにできてたとなると…それはつまり…
この学園に来る前からやっていたということになる
「……レイ…?なぁおい…大丈夫か?」
その場から微動だにせず、ただ一点を見つめて動かない私の目の前でシロ先輩が手を振る
…やっぱりそうだった
私が見てた夢は…あれは、夢なんかじゃなくて…
ぼろぼろと自分の意思とは関係なく大粒の涙が勝手に溢れてきて…そのままシロ先輩に
…〝兄〟に視線を移した