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Second reincarnation【ツイステ】

第26章 悪夢





「…クリオネちゃん…さ、今から一年とちょっとくらい前の記憶が無い状態でこの学校に来たんだよねぇ」

「……え?…それって…」

「そ。小エビちゃんと同じだねぇ…前に話した記憶を取り戻そうとしてた奴って、クリオネちゃんのことなんだよね」

「…そう…だったんですか」

「だからオレたちもクリオネちゃんのことは一年の間と、二年の数ヶ月の間までしか知らないわけ。元々自分のこと話すこともしないしさぁ」



…やけに脈を打つ音が、耳元で聞こえてるような気がする

シロ先輩は…記憶がない…

死人って生前の記憶がないものなのかもしれない


そう自分に言い聞かせないと…

どうにかなってしまいそうだった


そう思って、じっと心のざわつきが収まるのを耐えていると、フロイド先輩が心配そうに抱きしめてくれる



「大丈夫?小エビちゃん」

「……あの…」

「なーに?」

「もうちょっとだけ……そうしてもらってても良いですか…?」



暖かい体温と、心臓の動く音

フロイド先輩の体から聞こえる生きている音が、すごく安心する

だから先輩の制服をキュッと握ってそう呟いた



「小エビちゃんからそう言ってくれるのは熱出した時以来だ。もっと頼ってくれていーのに。小エビちゃんって結構自分でどーにかしよーとする所あるよね」

「…そうですか?」

「ていうかそれはアズールとかジェイドとかクリオネちゃんとかみんなそうだけど。もっと周りを巻き込めばいーのに」

「それは多分…そういうことで迷惑かけたくないから…じゃないでしょうか」



確かにみんな、真剣に困っていたら結構自分で解決しようとしそうな気がする
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