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Second reincarnation【ツイステ】

第22章 虫の知らせ





「…オレは…小エビちゃんに帰って欲しくない」

「……私も…ここでの生活、案外悪くないなって思ってますよ」

「え……本当に?」

「はい、本当に。ご飯も美味しいし、同級生も先輩も良い人ばっかで、部活も、ラウンジの仕事も…毎日が楽しいです。…でも」



…やっぱり、帰らなきゃ


何でそんなに帰りたいのか…理由をはっきり思い出せないけど

私の両親は共働きで、子供に愛を注ぐより仕事をしている方が好きと言っていいくらい仕事中毒者だったはず

だから小さい頃から、親からの愛情なんて考えたことなかったけど…

でも確かにいたんだ

私に、ずっと愛情というものを教えてくれていた人が


私はきっと、その人のために…その人に早く会いたいから、帰りたいんだと思う



「その人が誰か…まだちゃんと思い出せてないので…方法が見つかるまでに思い出すことが今のところの目標です」

「……そっか…小エビちゃんにとって、そんなに大事な人なんだ…」

「…多分、そうだったはずなんです…でも今は忘れちゃってるから、どうなんでしょう。私結構薄情みたいです」

「そんなことないよ。思い出せるといいねぇ、その人のこと」

「…はい」



…心なしかフロイド先輩は悲しそうに笑って見えた

当然か…彼氏の前で、言う話じゃなかったかもしれない


ちょっと失敗しちゃったかな…と反省していると、不意に心がざわついた

こう言うのなんて言ったっけ…すぐに言葉が出てこない

でも何とも言い難い胸騒ぎに内心ハラハラしていると、ラウンジの入り口が勢いよく開かれて、吃驚して体が跳ね上がった

入ってきたのは部屋に戻ったはずのジェイド先輩だった

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