Second reincarnation【ツイステ】
第20章 淀
ジェイドとフロイドに腕を掴まれて、ずるずると引きづられてラウンジを後にする
…途中自室で体操着に着替えて、オレと双子で建物の外に出る
「どこまで行くんだよ…って言うかなにするんだよ」
「なにって…身を守る術を身につけるんです。護身術なら心得があるので教えて差し上げます」
「ジェイドの喧嘩ってフロイドと違ってちゃんとしてると思ったらあれ護身術だったのか……っては?本当に言ってる?」
「力もあまり必要としませんから、まぁまずは体験してみましょう」
「いやいやそんな急に実践とか無理で…っぶわっ!?」
無理だと言ってる途中で、体が宙に浮いて叩きつけられる
こいつ…本当にやりやがった…
ジェイドがやったのか、自分がタフなのか知らないけどあまり痛みは感じなかったので勢いよく起き上がって文句を一つ
「急にやる奴があるか!」
「ですが体で覚えるのが一番ですし…」
「まず基礎トレーニングからとかじゃないの!?」
「基礎トレーニング?…クリオネちゃんとこではどんなのやってたの?」
「え?………走り込みとか、筋トレとか…あ、小さいときによくこれやらされてたな…」
小さいときに…とは言ったもののそれの記憶は小学生の頃なんだけど…
そんなことを心の中で呟きながら、マジカルペンを一振りする
考えてるものを実体化する、一年生で習う超簡単な具現化魔法で出現させたのは鉄棒だった
昔は逆上がりができなくて泣いてる妹を見て、よく練習に付き合ってたな…いや、オレもできてなかったから二人で練習してた。って感じだったけど…
「へー!なにこれ!初めて見たぁ」
「こっちの世界だと無いかもな。試しに使い方を見せてやるよ」
「なんとなく面白い予感がするのでお手並み拝見といたしましょう」
面白い予感ってなんだ…オレだって逆上がりくらいまだできるに決まってるはず…
そう思って、勢いよく足を蹴り上げて見事一回転…したと思ったら
足が半分も上がる前に、手に持ってた鉄棒がツルッと滑って後頭部から下に落下する