• テキストサイズ

Second reincarnation【ツイステ】

第19章 懐かしい



今までも何度か風邪をひいたことはあったけどここまで苦しいのは初めてだ…骨折したら熱が出るってシロ先輩が言ってたけどこれがそれか…


やっぱり大人しく休んでおくべきだったかな…

やっと荷物の場所までたどり着いて、もたもたとシャツのボタンを外し始める


……と、突然扉がガチャンと音を立てた


誰か…入ってきた…?

ギョッとして咄嗟にボタンが三つ外れているシャツを両手で握りしめると、部屋に入ってきた人と目が合った



「…ふ、フロイド…先輩?」

「小エビちゃん…!?なにしてんのこんなところで…寝てなきゃダメじゃん!」



手に持ってたトレーを近くのテーブルに置くと、ズカズカと私の元まで歩いてきてしゃがんで目線を合わせてくれる

でも困ったな…着替えようとしてたんだけど…

なにから話そうかよく回らない思考回路でぐるぐる悩んでいたら、先に声を発したのはフロイド先輩の方だった


私の顔なんて簡単に覆ってしまえそうなほど大きな手が、額にそっと当てがられる

その手は活発に動き回る先輩の想像とは真逆で、とてもひんやりしていて気持ちが良かった



「人間って熱出すとこんなに熱くなんの?脳味噌溶けそう…」

「…先輩の手は、とても冷たいですね…」

「オレ北の方の海出身だからじゃね?それに元々人魚って体温が低いんだよねぇ」



ああ、なるほど…と思いながらその冷たさに癒される…

不思議と心地がいい…いつもは怖いと思ってた大きな手だったけどこんな一面もあったんだ…

昨日手を握られてた時はもう少し暖かかったような気もしたけど、今は熱が出ててかなり冷えて感じるらしい
/ 230ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp