Second reincarnation【ツイステ】
第18章 発熱ドロップアウト
…確かに、あの鏡には一度訪れたことのある場所や、学園側が予め設定しておいた場所ならどこにでも行けるようになってる
オレの記憶を使って元いた世界とここを繋げれば…確かに可能かもしれない
「そうと決まれば試してみようかな…ジェイド、ちょっと手を貸してくれないか」
「構いませんよ」
「僕も行きます」
「アズールはまだ病人だろ」
「結果を見届けるくらいどうってことありません。それに寝ているだけというのも疲れるんですよ。陸は重力がありますし」
「僕がちゃんと見ておくのでアズールの方は大丈夫ですよ。…それよりフロイドの方が心配ですけど」
「……すっかり忘れてた…一応部屋覗くだけ覗くか…」
何かあれば悲鳴なり物音なり聞こえるかと思ってついつい話し込んでしまった
部屋はそんな離れていないから、鏡の間に向かう前に立ち寄ることにした
軽くノックをして、フロイドの間延びした返事が聞こえたから部屋の扉を開ける
「…なにそれ…どういう状況?」
「おやおやこれは…微笑ましいですね」
フロイドの片手を抱き枕のように抱きしめてレイは眠っていた
拘束されているからフロイドも下手に動けないみたいで…
「なんか小エビちゃん、お粥食べたら泣き出しちゃったんだけど…」
「あー…そのことについては後でジェイドに説明してもらってくれ」
「なんでジェイドが知ってんの?」
「先ほどまで密談をしていましたので。僕たち少々用事があってここを離れますが、フロイドはレイさんのこと見ていてくれます?」
「そもそもこの状況じゃ離れらんねーんだけどー」
「満更でもないでしょう?」
「……まぁ別に」
「じゃあレイの事よろしくな。すぐ戻るとは思うけど」
手を軽く振って部屋を出る
泣いた…か。オレの事思い出してなければ良いけど…