Second reincarnation【ツイステ】
第18章 発熱ドロップアウト
にしても先にリーチ兄弟を起こさなくてよかった…あいつら絶対なんの躊躇いもなく服を着替えさせるに決まってる…
人間のモラルというか…人魚式で言うなら、陸の女性に対しての知識が乏しいだろうから仕方ないか
「熱か……熱が出たときはアレ一択だな」
懐かしい…と思って思わずくすりと微笑む
昔よく、同じように体調を崩してたからよく作ってたっけ
脱がしたジャケットをハンガーにかけて、布団をかけて部屋を出る
双子にも手伝わせようかと思ったけど…別にそんな重労働じゃねーしな…と思って廊下を歩いていると、ついさっき通り過ぎたリーチ兄弟の部屋から扉を開く音が聞こえた
振り返ると、まだ眠そうな顔をしたフロイドと目が合う
「あれぇ…クリオネちゃんじゃん」
「おはようフロイド…ジェイドの方が先に起きるかと思ってた」
「声はかけたんだけどものすごい形相で睨まれたから置いてきた。どこ行くの?」
「厨房。病人が一人増えたから病人食を作ろうかと思って」
「え?誰が…もしかして小エビちゃん!?」
「ただの熱だからよく寝れば治る治る。…ああ、フロイドが起きたならちょうど良いや。ちょっと頼みたいことがあるんだけど」
手招きをしたらついてきたので、そのまま一緒に厨房に向かう
病人は二人…流石に一人で二人に飯は食わせられない
それに、オレがレイに…お粥を持っていったら記憶がすぐに戻りかねない