Second reincarnation【ツイステ】
第16章 ストレスフラストレーション
どうしようか迷った挙句、咄嗟に自分の手をアズール先輩の口に押し込む
結構良い勢いでガブリと噛み付かれてしまって、鈍い痛みが後から後からやってきて顔をしかめる
「フロイド先輩…そのままアズール先輩の手、離さないでください…」
「でも小エビちゃん…手が…」
制服の胸ポケットに入っているマジカルペンを、無事な方の手で引っ張り出してアズール先輩の額に軽く当てる
「…魅惑的な海…」
「!!」
…昨日このユニーク魔法を使えるようになって良かった
アズール先輩の自傷行為はパタリと止んで、私の手を噛む力もすっかり消える
とりあえずこれでひと段落…と思ってため息をつくと、今度はフロイド先輩に噛まれた手をとられる
自分でも今初めて手がどうなってるか見たけど、およそ大丈夫とはいえない赤紫色になってた…
「何やってんの小エビちゃん!女の子ってオレらより脆いんでしょ…これ折れてんじゃないの?」
「夢中でして…折れてるかどうか分かんないです…」
「でも痛いでしょ?…もう…誰かさんと同じことするんだから驚いたよ」
「誰かさん…て?」
ひとまずアズール先輩には、ベッドで寝ててください。と命令して少し仮眠を取らせることにして…
私はアズール先輩の部屋にあったソファーに座らされて、フロイド先輩にとりあえずの応急処置をされる
…ものすごく不機嫌そうな顔をしていらっしゃる…