第1章 ー両親の願いー
あれから約10年ー
私も15歳になり
春から雄英高校へ進学する
あの日両親と離れた日から
祖母の住む九州で暮らしていた
「本当に行くのかい?」
『うん…お婆ちゃん10年間ありがとう
でもどうしても私は2人を探したいの』
「…無理はしたらいけないよ
2人も私も椿紗ちゃんの幸せを
…1番願ってるんだからね」
そう言ったおばあちゃんを抱き締める
このままここに残れば
1番平和に暮らせるだろう
「それじゃあ…もう行くね
落ち着いたらお手紙書くからね」
そして最低限の荷物を持って家を出る
これから復讐をする為に本格的に動く
ただでさえ私のせいで2人が居なくなった
お婆ちゃんまで危険な目に遭わせれない
駅までの道を歩きながら、
育った家を振り返り1度だけ
…頭を下げまた歩き始めた
ただ復讐の為だけに選んだ雄英高校
ここでの出会いが私自身の大きな転機に
なるとはこの時は思いもしなかった