第10章 ー臨時休講ー
そしてご飯を食べ終わってからは
皆で映画を見たりトランプしたりー
「やっべぇ、もうこんな時間か」
切島君がそう言ったので時計を見ると
いつの間にか18時を過ぎている
確かに言われてみれば外も薄暗い
「わりぃな、病み上がりなのに長居して」
「また明日学校でな!!」
玄関で靴を履きながらそう言って笑う彼ら
『今日はありがとう
また明日、学校でね』
そしてパタンとドアが閉まると同時に
部屋は一気に静かなものへと変わった
(洗い物しよ…)
私は寂しさを紛らわすため洗い物をし始める
高校に入るまで友達という友達がいなくて
こんな風に家に来てくれる人は初めてだった
中学まではこの見た目のせいで
周りには冷たい目で見られていたから
(本当…あの頃とと全く正反対の状況だな)
雄英に入ってからは周りが優しくて
見た目で判断しない人ばかりで驚いた