第6章 ーある日の放課後ー
**相澤side**
いつもの神無月から帰宅報告のLINEが届き、
俺は頂き物のケーキを持って彼女の家を訪ねる
俺自身は甘いものはそんなに好きじゃないが
神無月…あいつなら喜んで食べるだろう
一応連絡だけ入れてはいるがー…
「寝てるのか?…」
家に着きインターホンを鳴らすが無反応
そう思い帰ろうと踵を返したところで
突然部屋から何かが倒れる音が聞こえた
「?!おい、神無月!」
ドアを叩き名前を呼ぶが何も反応がない
試しにドアノブを回すと
鍵がかかってなかったのかドアが開く
その先にはバスタオル1枚巻いた
神無月がうつ伏せで倒れていた
「この、馬鹿っ!!」
急いでベッドまで運び
冷やしタオルを頭に乗せる
水分も取らせたいところだが
気を失ってるんじゃ仕方ない
「…お前は本当に何をやってるんだか…」
入学試験の時から何かと目に付いてしまう神無月
この間の話を聞いてからこの若さで
大きいものを抱えてることがわかった
でも尚更ほっとけなくなり
気付けば登下校や夕飯を共にするなど
他の生徒とは違い特別視している
(お前は一生徒なのにな……)
未だ目を覚まさない彼女の横に腰かけ
そっとその頬を撫でた