第6章 ーある日の放課後ー
入学してから数日が経ち
漸くクラスメイトの皆と打ち解けてきた
そして登下校に関しては基本的に
相澤先生と一緒にしている
ただあの日を境に轟君とも
たまに一緒になるようになった
「これでホームルームは終わりだ」
放課後になり各々が帰る準備をする中
"神無月〜"と寄ってくる上鳴君
『どうしたの?』
「遊び行こうぜ!遊び!」
『遊び…行く!!』
そのお誘いに私は思わず大きな声で
返事してしまいクラス中の注目を浴びる
「何何?上鳴〜神無月と遊び行くのか?」
「私も遊び行くー!」
「いいねいいね!」
言い出しっぺの上鳴君は皆に囲まれ
結局今日行ける人全員で出掛けることとなった
『か、上鳴君…ごめんね』
なんだか落ち込んでいる彼の耳元で
コソッと呟くと顔を真っ赤にしながら
"今度は2人で"と言って笑ってくれた