第1章 ー両親の願いー
『見て見て!この翼隠せるー!』
個性が出てからというものの
新しいおもちゃを見つけた時のように、
何が出来るのか考えては両親にお披露目してた
自分が個性を使いたい時に翼は出せー
翼で強風を起こしたりー
手を鳥の足のように変形させたりー
『すごーい!思ったようになるー!』
目の前に広がる大きな青い風景ー
自分の個性の無限さに嬉しさが止まらなかった
「椿紗の個性は天使みたいに綺麗だな」
「そうね、いつかはみんなを救う…
天使のようなヒーローになるわ」
「あぁ…そうだな
でも椿紗には女の子としての
幸せを掴んで欲しい…今の俺達みたいに」
彼女を見上げながらー
彼らはこれからの彼女の未来の幸せを願う
そんな普通に過ごせる幸せな毎日が
ーずっと続くと思っていた…