第3章 ー私の過去・本当の敵ー
『…ではまだ奴は生きてるんですね…』
「それは確かではないがな…
奴が簡単に死ぬとは思えない」
『でもそれが聞けて良かったです
奴自身生きていないと困ります
私の両親の行方が分かりませんから…
教えて下さってありがとうございます』
そう言うと今まで黙っていた
相澤先生が漸く言葉を発した
「話は大体わかった
お前が個性を隠すのは良いが
俺達には現時点で何が出来るか教えておけ」
最初はどことなく冷たかった相澤先生
私の話を聞いてから雰囲気が優しく感じる
『今出来るのは五行を操ること
そして肉体的強化や翼を生やすこと…
あとは軽く見た目を変えれます』
そう言って本来の姿とは真逆の
黒髪の姿になり、あの翼を出す
『あとは怪我の度合いによっては
その部位に触れるだけで治せます
大きな怪我になると私自身の体力…
それを口移しで分ける事で治せはします』
「もはや…チート、だな」
本当…相澤先生の言う通りだ
『だからヤツがこの力を欲しがるのは
分かるんです…なんでもできますからね
でも命懸けで私を助けてくれた両親の為にも
私はヒーローになって奴を捕まえます』
「神無月少女…復讐心は身を滅ぼすだけだ」
オールマイトの言う事も分かる
『それでも私は…その為にここに来ました
それで辞めさせられるなら仕方ありません
そうなれば士傑高校にでも編入しますから』
そう言い放った私をただ2人は
複雑な表情で見つめるのだった