第21章 ー林間合宿ー
ー合宿2日目・AM5:30ー
朝早いせいで未だぼーっとする中
目の前の相澤先生の説明を受ける
今日からは本格的な訓練…
各自個性を伸ばす特訓をするらしい
「死ぬほどキツイが……
くれぐれも死なないよーに」
その相澤先生の不敵な笑みと共に
地獄の教科訓練が幕を開けたーー
許容上限のある個性は上限の底上げ
異形型、その他複合型は個性に由来する
器官、部位の更なる鍛錬
そのどれにも該当しない私は
ただひたすら個性の同時発動・体力増量
…そして新しい技の習得へ力を注いだ
(今私が出来るのは……四大元素の発動、
翼の発動、そしてその羽根での攻撃
そして軽い創造に治癒力……まだ足りない)
今1番習得したいのは父の個性だったもの
そして治癒の力を…物質化(液体)すること
"ワープ"を習得出来ればいざと言う時
すぐに大事な人の元へ駆け付けれる
治癒もそれが出来れば体力を使わずに治せる
そうすれば戦いの最中に気絶せずにいられる
でも中々その習得は困難を極めていた
「神無月、どうだ調子は」
『相澤先生…中々、上手くいかないです』
今は手元にあるリンゴを数メートル先へ
無傷のまま移動させるという特訓中だ
だが中々これが簡単なようで上手くいかない
「お前の能力に関しては未知数だからな…
アドバイス出来るかわからんが困ったら言えよ」
『はい!……あ、良かったらなんですけど
訓練で怪我した人とかいたら呼んで下さい!
ちょっと効果があるか見てみたいので…』
脚に備えた試験管を指しながら言うと
先生は頷いて他の人の元へ様子を見に行った