第16章 ー募るそれぞれの想いー
あれから起きたら轟君は居なくて
携帯に一通だけ"また学校で"と来ていた
『んんんんっ!!…とりあえず
お婆ちゃんとこ帰る支度しよ!』
シャワーを浴び身支度を整えてから
ボストンバックに荷物を詰め家を出る
これならお昼頃には着くだろう
久しぶりの再会を楽しみに空港へ向かった
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第2の地元といえる福岡に着き
真っ先にお婆ちゃんの元へと向かう
家に着くとヨロヨロと洗濯物を干す姿が見え
感極まって思わず抱きついてしまう
『お婆ちゃん…ただいま』
「あ…あぁ椿紗ちゃんじゃないか
…元気そうだねぇ…良かった良かった」
優しく昔のように頭を撫でられた
それから一緒にお昼を作って食べ
学校での出来事を詳しく話す
『でねでね、担任の相澤先生とか
普段凄い無気力なのにいざという時
ほんと強くて格好いいの!!』
『あとね、クラスの皆も良い人なんだよ!
この間なんかファミレスに皆で…
ってお婆ちゃん?どうしたの?』
私の話をうんうんと聞いていたのに
気付けば嬉しそうに涙を流すお婆ちゃん