第2章 ー雄英高校ー
広い校舎を進みながら1-Aを探す
やっと見つけた教室にはまだ1人だけ…
さっきバスで一緒だった男の子だった
私は真っ直ぐ彼の席の前へ向かう
『あの…さっきはありがとう』
「…ああ、気にしないでくれ」
話し掛けるもいまだ変わらない表情
『私、神無月椿紗っていうの
貴方の名前…聞いてもいいかな』
「…俺は轟焦凍だ」
そう言った彼の目はどこか冷たくて
なんだがもう1人の私を見てるようだ
『宜しく、轟君』
それだけ言い私も自分の席に着く
そして持ってきた本を読みながら
先生が来るまでの時間を過ごす
暫くして徐々に入ってくる同級生
その中で特に誰かと会話することもなく
担任だという相澤先生が寝袋姿で現れた