第15章 ー雄英体育祭・ガチンコバトルー
**椿紗side**
『…ん…ここ、は』
目が覚めほんの少しの肌寒さを感じる
さっきまで轟君と戦ってた筈なのに
今居るのは医務室のベッドの上ー
「ああ、やっも目が覚めたかい?
あんた試合で氷漬けになって気絶したんだよ」
『…そう、ですか……あ!!
トーナメントの結果は?!』
リカバリーガールに状況の説明をされ
暫くして漸くトーナメント中なのを思い出す
「さっき決勝が始まったとこさ
…ってどこ行くんだい!?待ちな…
それを聞き私はベッドから飛び出し
制止の声も聞かず観客席へと急いだ
ーーーーーーーーー…………
「神無月?!お前目覚めたのか!」
観客席へ着くと真っ先に
私に気づいてくれた切島君
『はぁはぁ…決勝、は?』
「今轟と爆豪が戦ってるけど、
…てかお前、なんか震えてねぇか?」
試合状況を教えてくれながら
心配そうに覗き込む彼に
ただ"大丈夫"とだけ言い
彼らの試合の行く末を見守る
「とりあえず汗臭いかもしんないけど
これ着てろ…少しはマシだろ」
『…ありがとう…//』
照れながら言う彼にお礼を言い
肩にかかった上着をギュッと握り締めた