第15章 ー雄英体育祭・ガチンコバトルー
**轟side**
神無月との準決ー
始まって暫く経つのに進展のない試合
右側だけを使い続けてる俺の身体は
霜が降り始めだんだん体温が下がってくる
同じように個性を使い続けている
神無月の顔色もかなり悪そうに見えた
そんな中先程と同じように
また両手をこちらに向けてくる
「また同じ攻撃か」
『同じじゃ、ないよ』
そしてそう言った神無月の両手から
炎と風が同時に放たれ俺に向かってくる
俺は最大限の氷でそれを防ごうとした…
…その攻撃を飲み込むためにそうしたのに
そのはずの彼女の攻撃は途中で消え
既に繰り出された俺の攻撃に全身が飲まれる
「?!…神無月!!」
無防備に氷漬けになったままの彼女
すぐに溶かして助け出すが
気を失っているのか微動だにしない
『神無月さん意識不明により棄権!轟君決勝進出!』
俺の勝ちが確定したその直後
担架で運ばれる彼女をただ見ていた
(…無防備なところにあんな威力…くそっ!)
氷漬けになった時の彼女の姿を思い出し
唇を噛み締めながら俺はステージを去った