第15章 ー雄英体育祭・ガチンコバトルー
間合いが近づくことも無く
暫くの間攻撃の打ち消し合いが続く
「両者1歩も引かねぇ!にしてもそろそろ
この光景飽きたからどっちか詰めろヨ!」
(飽きたって言われても!でも…
確かにさっきデク君の怪我治したから
これ以上の長期戦は……体力的に無理だ)
そう思いすぐさま背中に翼を出し飛び立つ
「…そろそろか」
『もう轟君が本気で来ないならいい
…気長に待ってられないから!!』
左の個性を意地でも出そうとしない彼でも
流石にこの攻撃には出さざるを得ないだろう
手を振りかざし空中に大量の雹を作り出し…
轟君へ向かってその全てを降り注いだ
「…ッッ!!?」
その攻撃に反射的に炎の個性を使って避ける彼
間髪入れずにそこへ蹴りを繰り出すが
読まれてたのかそれは氷壁で防がれー
『ぃったぁー!!』
思い切りぶつけた脛を抑えながら
半泣きで轟君を見れば飽きれていた
「俺も甘く見られたもんだな」
(甘く見てたわけじゃないけど…
やばいな、前が霞んできた…)
そろそろ限界が近いと感じ
両腕を再度彼に向ける
「また同じ攻撃か」
『同じじゃ、ないよ』
そう言って塩崎さんの時と同様に
手から風と炎を出し彼に向かって放った