第15章 ー雄英体育祭・ガチンコバトルー
**椿紗side**
「爆豪エゲツない絨毯爆撃で
3回戦進出!これでベスト4が出揃った!
準決!サクサク行くぜぇ!」
選手通路を歩きながら司会の声を聞き
私は体操服の上着を脱いでステージへ向かう
「ヒーロー家出身エリート轟 焦凍
対未だ個性が不明な神無月 椿紗の対決だ!」
紹介を受けながら対戦相手の彼を見つめる
「"個性不明"か…本気で来いよ、神無月」
『ふふ、言われなくても全力で行くよ
ここで負けたら勝己の彼女になっちゃうし』
「…お前が負けてもそうはならねぇよ」
その彼が言い終わったと同時に
開始の合図がなり、お互いに走り出す
彼の氷攻撃を土壁で防ぎなら
間合いを徐々に詰めていくが避けられる
『また氷だけで、戦うつもり?』
戦いが始まって暫く経つのに
未だ片側の個性しか使わない
彼の身体は霜が降り始めている
(…轟君の個性は両方使わないと
身体に影響出るのに…何でまた使わないの!)
折角前の試合でデク君が
彼の心を開いたと思ったのにー
まだ彼の心の闇は深そうだ