第15章 ー雄英体育祭・ガチンコバトルー
先程の試合でボロボロになった会場を
修繕するのに暫く時間がかかるらしい…
「おーうなんか大変だったな悪人面!!」
「組み合わせのためとはいえとんでもない
ヒールっぷりだったわ、爆豪ちゃん」
「うぅるっせぇんだよ黙れ!」
試合が終わり漸く戻っきた勝己に
クラスの面々が彼に声をかけていく
その中彼は私の横にドカッと座った
『…お疲れ様、勝己』
「……あぁ」
勝ったのに暗い顔のままの彼に
ただそれだけ声を掛け頭を撫でる
「…っにしてんだよクソチビ」
『慰めてる』
「何っで俺が慰められなきゃなんねぇんだよ!」
文句を言いながら私の手を払い除けながらも
若干顔が赤いのはあえて言わないでおこう
「てかてめぇ覚えてんのか?
俺が1位になったら俺のもんだからな」
『いや私の意思関係ないじゃん、それ
…それに私が1位になればいい話だしね』
突然その事を言われ平然と応えたが
内心その約束の事は頭から抜け落ちていた
『てかそんなんで付き合っても…
好きじゃなかったら意味ないじゃん』
俯きぼそっと呟いた直後
グイッと顎を掴まれ彼の方へ向かされ
「いいんだよ…惚れさせっから」
いつもと違って真剣な顔で
言われ思わず胸が高鳴った