第10章 「ドラゴンの叫び」
『ん…』
目を覚ますと白い天井が見えた
『あれ…私…』
ゆっくりと起き上がる
『いた…っ』
お腹に鋭い痛みが走る
『私…ファントムに…』
斬られたんだ…
はベッドの横に置いてあった松葉杖を使い、みんなを探した
『晴人は…無事なの…?』
松葉杖で歩き回っていると晴人の姿が
『よかった…無事だったんだ…』
凛子「晴人くんだってまだ…回復してないじゃない!あの赤いファントム相手に戦えって…!」
晴人「ムリでもやんなきゃ誰も救えないじゃんか!!」
『…………』
は反射的に隠れた
晴人「そんなの俺は嫌だ…!!」
『(晴人…)』
凛子「晴人くん…?」
晴人「洋樹たちのためだけじゃない……怖いんだよ。俺が。誰かがいなくなるのが…。俺の前から消えるのが…!!俺の前で死なれるのが…!!怖くて怖くてたまらないんだ…!」
凛子「晴人くん…」
晴人「凛子ちゃん…何か思いつかない…?アイツに勝つ方法…」
凛子「……………」
晴人「やっぱ厳しいのかな……俺のヘナチョコな魔力じゃ…」
そこにコヨミが現れ、晴人に指輪を渡した
晴人「コヨミ…」
コヨミ「…白いガルーダが持ってきた魔宝石で作った指輪。輪島のおじさんから預かってきたの」
晴人「でも…何だか嫌な感じがするって…」
コヨミ「するわ。この魔宝石をみたときからずっと。でも…今はこれを渡すことしか思いつかない…!」
晴人は指輪を受け取った
晴人「…!!…今のは…」
『(…?)』
晴人「この指輪なら…ドラゴンの力を引き出せるかもしれない…!!」
キーン…!!
『(セイレーン…!?)』
あの指輪に反応してる…!?
まさかあの指輪…
「きゃーーーー!!!!!」
『!!』
ナースステーションの方から叫び声が