第50章 「サバトの幕開け」
笛木「お前を魔法使いにするために…人造ファントムを埋め込んだんだ」
『…!?』
笛木「魔法使いのような力がなければ…コヨミを…賢者の石を守れない」
『だから私の体に…!?』
笛木「そうだ。しかしそれは失敗した。お前の中には2匹のファントムが作られてしまった」
は力が抜けて座り込んでしまった
笛木「、お前にはもう少し力を貸してもらうぞ」
笛木はそう言って去って行った
『(何…それ…)』
笛木は晴人の元にいた
晴人は人柱として腕と足をつながれ、身動きが取れない状態になっていた
笛木「生贄のゲートを探すのは骨が折れるんでねぇ…東京全体を魔方陣に取り込めば、大量の魔力を一気に集められる」
晴人「東京全体…?生贄は俺たち魔法使いだけじゃないのか!?」
笛木「お前たちは魔方陣を作る人柱だと…言っただろ」
晴人「嘘だろ…」
笛木「東京に住むゲートはファントムになり…魔力を持たない者は死ぬ…」
晴人「やめろ…やめろ!!犠牲になるのは俺だけで十分だ!!俺はどうなったって構わない!!だから…!!他の人を巻き込むな…!!」
笛木「全てはコヨミのためだ」
晴人「だからって…!!無茶苦茶だろそんなの!!」
笛木「死んだ娘を取り戻したいと思うのは…親ならば当然…。コヨミは…私の希望だ」
晴人「は… はどうすんだよ…」
笛木「にはもう少し頑張ってもらわなければならない…。この東京で集まった魔力を一気にに注ぎ込み、コヨミへ供給する…」
晴人「に…?」
笛木「あの子は最後まで私の力になってくれるいい子だ」
晴人「おい待て…最後って…」
笛木「集まった魔力を全てコヨミへ渡すんだ。あの子の魔力はなくなる…」
晴人「ふざけんな…!!アイツは…!!」
《テレポート! ナウ!》
晴人「笛木ーーー!!!!!」
晴人の伸ばした腕は届かず、笛木は消えてしまった
晴人は腕や足の鎖を切ろうとするが外れない
晴人「あああああああああああっ!!!」
―――――
コヨミ「……」
コヨミは目を覚まし、起き上がって辺りを見渡した
コヨミ「…!?」
『コヨミ…?』