第35章 「人気モデルの裏側」
―――はんぐり~―――
店長「こいのぼり!」
店員「鎧兜!!」
「「は~い!!新作の、こどもの日ドーナツでーす♪」」
「「『…………』」」
凛子「どうしたの?」
晴人「いやぁ…。グレムリンのこと…さ」
凛子「何?」
晴人「当たり前なんだけどさぁ、今までのファントムは、みんなゲートとは違う人格を持ってた。だけど…グレムリンはゲートと同じにしか思えないんだよね」
凛子「確かにね…」
晴人「ゲート記憶を利用して何か企んでるのか…?」
凛子「他の勤め先にもあたって、もう少し情報を集めてみましょ」
晴人「そうだな」
凛子「…… ちゃん??」
『……………』
晴人「おい、」
『えっ…?』
凛子「どうしたの?ボーっとしちゃって…」
『あ、ううん、何でも…』
3人はドーナツ屋を後にした
凛子「勤務先の後は…彼の住んでいたアパートに向かいましょ」
晴人「あぁ。…あ!」
『どうしたの?』
晴人「忘れた…」
《コネクト プリーズ!》
魔方陣に手を突っ込んだ
そして出てきたのはプレーンシュガー
晴人「OK」
3人は車に乗り込み、勤務先へ向かった
ガコンッ!!!
「「『!!』」」
車のボンネットにソラが現れた
キキー!!
ソラ「ハロ~♪」
3人は車を降りてソラと話すことにした
晴人「魔法石を人間に渡して、どうするつもりだったんだ。グレムリン」
ソラ「あれは僕じゃなくて、キミたちが必要だと思ったから。あ、あと、僕のことはソラって呼んでよ。ちゃんはちゃーんと呼んでくれるよ?」
『…………』
晴人「それはお前を生んだ、ゲートの名前だろ?」
ソラ「フフ、僕のこと、いろいろ調べたみたいだねぇ…何かわかった?」
すべり台の上にいたソラは一瞬で晴人の隣に
晴人「ゲートになりきって何をするつもりだ」
ソラ「なりきるも何も、僕はグレムリンじゃないよ」
晴人「どういう意味だ…?」
ソラ「人の心のまま…ファントムを宿した奴がいるように、人の心のまま…ファントムの姿になった奴がいたって、おかしくないだろ?」
そしてまた一瞬ですべり台の上に
ソラ「僕は今も昔も、滝川空のままだよ!だって、人の心を残したまま…《この姿になったのさ》