第34章 「金で買えないモノ」
駆けつけると…
『晴人…?』
バナナの皮で転んだり、台車に足を取られたり
は陰に隠れた
『(アイツとまともに戦っても勝ち目はないってことか…陰から攻撃すれば…)』
は陰で様子を見ながら本を開く
『(この前とは違う部分が光ってる…何でもいい、とにかく早く…!)』
は狙いを定める
ガッ!
『んっ…!!』
側に誰かがいるのに気づかず、口を塞がれた
ソラ「ハロー♪ちゃん♪」
『(ソラ…!)』
ソラ「この本なーに?何か光ってるけどって、話せないか!」
ソラはニコニコ笑っている
ソラ「でもね、ちゃん。今日は忠告をしに来たんだ」
『…?』
ソラ「もう指輪の魔法使いと関わらない方がいいよ…?」
『!?』
ソラ「僕のものになれば話は別…だけどね?」
『!!』
ソラは今までのニコニコした笑顔とは違く、何か恐ろしいものを感じる
『…っ!』
ソラ「あれ?震えてるの?可愛い…♪」
ソラはの額に唇を当てた
ソラ「じゃあね♪」
ソラはの目の前から消えた
『…っ』
は力が抜けて座り込んだ
―――晴人サイド―――
ゴキッ…
晴人「ってぇ…誰だよ…バナナの皮捨てたの…」
ソラ「びっくりした~?」
晴人「!」
ソラ「死んだはずのファントムがまた出てきちゃって!」
晴人「グレムリン…!!」
ソラ「言ったでしょ?彼は死んでからが、本番なんだよ。彼は執念深くってさぁ、一度狙った相手には、おばけみたいに取り憑いちゃうんだ!そして、その人の幸運を不運を操って絶望に落としてくれる!一度金に目が眩んだ人間は、簡単に絶望するからねぇ!」
晴人「死んでから人間の運を操る…?嘘だろ…!?」
ソラは晴人の動きを止める
晴人「うっ…!」
ソラ「フフフフフッ♪早くちゃんのところに行った方がいいよ…?」
晴人「!…に何をした…!!」
ソラ「何もしてないよ~♪またね」
晴人「グレムリン…!!」
ソラ「でも…ちゃんって可愛いよね♪僕、欲しくなっちゃった!」
晴人「!!」
ソラ「じゃっ、頑張ってね~♪」
ソラは建物の陰に消えた
ソラが消えるとともに呪縛から解放された