第31章 「魔法の消える日」
凛子の行った場所に着くとそこにはもう仁藤がいた
凛子「お待たせ。今の人…これまで報告があった人と同じだわ」
瞬平「例の昏睡事件はファントムの仕業だったんですね」
晴人「あぁ。でも…ゲートから意識を奪って一体何を…」
仁藤「あれはゲートじゃねぇ」
晴人「え…?」
『どういうこと…?』
仁藤「ファントムが言ってた。ゲートなんかに興味はねぇって。どうやら奴は美しさを求めて無差別に人を襲ってるみたいだ」
晴人「美しさ?」
仁藤「まぁこの俺を美しさは皆無だとか言って無視しやがるくれぇだから、かなり歪んだ美的センスの持ち主だがな」
瞬平「それってー、ある意味ー、正しい気がー」
仁藤「あ?何だと?」
晴人「無差別に人が襲われると厄介だな…」
『うん…』
―――――
ファントムを探し回る晴人、瞬平、
瞬平「あれ…?あの子さっきの…」
花屋で見つけたのはさっき声をかけた男の子
「あ…」
晴人「どうした?妹は一緒じゃないのか?」
「さっきはありがとう」
晴人「え?」
「俺…詩織のこと喜ばそうと思って手品習ってるんだけど…不器用だから失敗ばっかりして…」
晴人「そんなん気にすんなよ!俺だって手品上手くできねぇよ。手品ならコイツの方が上」
晴人は瞬平を肘で突いた
「お待たせしました」
「ありがとうございます」
「ありがとうございました!」
『きれいな花ね』
「アイツ…お花もらって喜んでたから…今度はこれで元気になってくれれば…」
瞬平「いいお兄さんですね…!妹さんのためにこんなに一生懸命で…!」
「ん~…実にいい」
振り向くとそこには白い服を着た人が
「妹を喜ばそうと思う心…実に美しい」
男性はファントムに変わる
瞬平「うわぁ!」
晴人「ファントム!」
《その心…覗かせてもらうぞ…!》
瞬平とはしりもちをついた兄を立たせ引き下がる
晴人「魔法使いの前に堂々と現れるとは…いい度胸だ」
瞬平「晴人さん…!ちゃちゃっとやっつけちゃってください!」
『気をつけて晴人…今までのファントムと何か違う…!』
晴人「何…?」
ファントムは晴人に襲い掛かる
《コネクト プリーズ!》
ウィザーソードガンでファントムを攻撃
弾はファントムに命中
《また…魔法使いか…》