第4章 「変身!生中継」
晴人「はぁ?魔法使いになった?」
ドーナツを食べようとする晴人の手を掴んだ
瞬平「その態度…信じてませんね!?」
『突然魔法が使えるようになるわけないでしょ…』
瞬平「ふふふ…見ててください!」
瞬平は晴人との隣に立った
瞬平「…ちちんぷいぷい!!」
『………』
晴人「………」
瞬平「あ、あれ?今の無し!もう一回!」
瞬平はまた集中しながら呪文を唱えた
瞬平「ちちんぷいぷい!!」
しかし何も起きない
晴人「お前ねぇ…手品ならちゃんとタネ仕込んどけよ」
瞬平「手品じゃなくて本物の魔法です!!この前化け物に襲われたときに…眠ってた能力が覚醒して、手から炎が出るようになったんです!」
晴人「何…?」
『(それって…)』
晴人「あのファントム…何か小細工しやがったのか…」
瞬平「ちちんぷいぷい!!」
晴人「瞬平!お前の魔法は偽者だ」
瞬平「え…?」
晴人「騙されてるんだよ。ファントムに…お前を襲ったあの化け物が何か仕組んでたんだ。魔法使いに見えるように」
瞬平「そんなはずない!師匠が来るまでは…ちゃんと炎が出て…みんな喜んで…!」
『それが騙されてたんだってば…』
瞬平「…わかった。師匠たちが魔法で邪魔してるんじゃないですか?」
晴人「は?」
『え…?』
瞬平「魔法使いは俺たちだけでいいって言ってましたよね。だから僕のことを邪魔してるんだ!」
晴人「違う…!これはやつらの作戦だ!お前を騙して喜ばせておいて、後でどん底に突き落とす。そして絶望させる気なんだ!」
瞬平「それはあんただろ!!」
瞬平は晴人の手を振り払った
ガシャン!
『きゃっ…』
テーブルが倒れ、の足に飲んでいた紅茶が零れた
瞬平「僕の前で魔法を使って…魔法はあるって信じさせて…!!なのに僕の魔法は偽者だなんて!!…もう僕に近寄らないでください」
瞬平は去った
晴人「…大丈夫か?」
『うん…』
晴人「火傷は?」
『大丈夫…あんまり熱くなかったから…』
晴人「でも…冷やした方が…」
『うん…水道で冷やしてくる』
は広場へ向かった
ジャー…
『怖かった…なぁ…』
まさかあんなことを言われるとは…
あれはファントムのせいなのに伝わらない…
『だから人は嫌いなのよ…』