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イカロスの翼【ヒロアカ】

第44章 君は友達




敵だ、と認識してはいる。
エンデヴァーはフェニックスを信用などしていないし、常に他の三人と行動を共にしながら、監視をし続けている。
しかし、インターンはもうすでに5日が経過した。
不足した現在の「フェニックスは敵」というホークスの情報だけでは、捕縛すべきなのか泳がせるべきなのか、周りに開示すべきなのか判断がつかない。
警戒ならすでにこの上ないほど行っている。
しかし、おそらくホークスが何かをエンデヴァーに知らせたようだと悟ったも、何の行動も起こさない。


『轟くん、背中に砂がついてる』
「そうか。取ってくれるか?」
『うん』
「ありがとう」


観察し続けて。
不運にも、気づいてしまったことがある。


『緑谷くん、さっき痛そうな顔してたけど、どこか痛めたの?』
「えっ、あっ…ちょっと、爪が割れたみたいで」
『テーピングしようよ』
「あ、ありがとう…ごめんね」


(……こいつ)


『爆豪くん』
「だァまってろ!!」


本日100件目の事件解決直後。
が爆豪の目の前に飛び降り、バン!と荒く爆豪の肘を叩いた。


「イッ………!!!」
「かっちゃん、大丈夫!?」


叩かれた方の肘を抱えて、爆豪がガクッとその場に崩れ落ちた。
あわあわと駆け寄る緑谷と爆豪を見下ろし、が真剣な表情で言った。


『黙らない。リカバリーガールいる雄英とは違うんだから。今すぐアイシングした方がいい』
「てめ、……いっっ……!!!」
「爆豪、腕痛めてんのか。待ってろ、今冷やす」


(こいつ、よく、他の三人を見ている)


エンデヴァーと同じ角度から、正面の敵を見て、背後の三人を見ていた。
味方ならまだ関心できたが、敵ならば末恐ろしい洞察力だと思った。


エンデヴァーの訓練が終わると、四人は早々に食事を済ませて、事務所内にある訓練場で近接戦闘の訓練をし始める。
朝から寝るまで常に訓練をし続けている4人。
エンデヴァーは時間がある時は訓練場に足を運び、3人の進捗を確認しにいく。


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