第50章 後書き
最後まで読んでくださってありがとうございます。
渡月あきらと申します。
書きかけの状態から数年が経過してしまい、待っていてくださった皆様、申し訳ありません。
また、ありがとうございます。
私がこの作品を通じて描きたかったのは、生まれた場所は選べなくとも、その先の人生を自分で選び取る機会は必ずやってくるというテーマです。
トゥワイスの「てめぇのものさしで人の人生を決めつけんな」という言葉がある様に、必ず普通の幸せが手に入る機会が誰しもにやってくるとは言い切れないけれど、今の立ち位置や分岐点をどう感じるかで自分の人生の見え方というのは大きく変わってくるのではないか、と思っています。
この物語の主人公は、好きな人たちの為に明るい場所で正しく在ろうと頑張っているけれど、本当の自分を蔑ろにしています。
ただ、それを窮屈だと捉えるかは、踏みとどまれることが幸せだと捉えるかは本人次第です。
また、この物語を通して描きたかったものの一つに、「仲間に優しい敵連合」があります。
トガは主人公に「好きに生きて」と言い残し、荼毘も自分を裏切った主人公を好きなまま手放します。
みんな自分勝手に生きている敵連合なので、彼女がヒーロー側に行きたくとも、「まぁ、そうだよねー、好きにいきなよ」というスタンスを持っています。
「本当の仲間」とは何なのか、作中で何度も自分の中でのイメージを考えながら執筆しました。
本当はホークスと結ばれたかった小説なのですが、執筆が進むうち、結局轟くんに落ち着きました。
ホークスエンドも書きたかった。
ごめんねホークス、可哀想な役回りで申し訳ないけれど、ストーリー重視で轟くんエンドになりました。
お日様の陽だまりの様な優しい小説が書きたいです。
本日まで付き合ってくださり、ありがとうございました。
拍手やレビュー、ピックアップ等で待っていていただいたおかげで、完結まで書き上げることができました。
また次回作があれば、宜しくお願いいたします。
渡月あきら