第43章 仲間はずれ
「言いたいことはそれだけか…!」
「あぁ待って待って!まだあるから!」
息子の悪口を聞かせにきたのかと言いたげに、エンデヴァーが口元の炎を噴火させながらホークスを威圧した。
ホークスが慌てて胸元から、一冊の赤い本を取り出した。
「エンデヴァーさん、この本読みました?」
赤い背表紙を遠目に見て、緑谷が呟いた。
「異能解放戦線…」
「あれ」
轟がの方を見て、問いかけた。
「、お前が読んでた本か」
『ん?……んー、そうみたい』
「……へぇ?フェニックス、君も解放思想を推してたんだ!知らなかったなぁ」
「解放思想?」
「いやね!知ってます?最近エラい勢いで伸びてるスよ。泥花市のーーー」
ホークスが饒舌に赤い本をエンデヴァーにPRする間、他のメンバーも黙って彼の演説を聞いていた。
「No.2が推す本…!僕も読んでみよう。あの速さの秘訣が隠されてるかも…」
「そんな君の為に持ってきてました」
布教用の冊子を手早く緑谷、爆豪、轟に投げて渡すホークス。
の方にも本を投げようとして、言った。
「そっか!君はもう持ってるんだったね」
『……。』
なぜか険悪に見える二人のやり取り。
以前の二人の雰囲気を知っている轟は、その二人の様子を見て、少しだけ戸惑っていた。
「マーカー部分だけでも目通した方がいいですよ。「二番目」のオススメなんですから」
バサっと翼を大きく広げ、ホークスが舞い上がった。
「4人とも、インターン頑張ってくださいね」