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イカロスの翼【ヒロアカ】

第38章 夢の一端




クラスの輪に戻っていく彼女の背を眺めて。
相澤は眉間に皺を寄せていた。


(……除籍、されたなら。なぜ毎週飛び歩く必要がある?)


話が食い違っている。
もやもやとした閉塞感を抱えて、相澤はクラスメート達から距離をとった位置で、コーヒーを口にした。












クラス全体でプレゼント交換をした。
のAmazonギフト券を手に入れたのは上鳴ではなく、飯田だった。


「ありがとうくん!これで参考書を買うよ!」
「真面目か!!の厚意を無駄にすんな!!」


どんちゃん騒ぎのクリスマス会。
片付けをみんなで行って、まだ騒ぎたいメンバーだけがリビングに残る。


「はインターン先どうすんの?ホークスのとこ?」


切島に話題を振られて、うつらうつらとしていたが答えた。


『……いや。……どこか近場で探す』
「そうなん?」
『彼は事務所不在な時間が多いから』
「ム。お前は行かないのか」
『うん、常闇くん、ホークス事務所の人たちにテキトーに言っておいてほしい』
「テキトーとは」
『テキトーに』
「…、緑谷、爆豪。もし行く宛が無ェなら、来るか?No.1のインターン」
「え、いいの!?」
「迷惑じゃないのなら、聞いてみる。と爆豪はどうする?」
「あ?…………………」
『んー…いや、私は…』


轟がジッと子犬のような目でを見つめてくる。


『私は…』


来てほしい、と、しっかりと轟の顔に書いてある文字を読み込んでしまい、が閉口した。


『……考えさせて』
「あぁ」


断られそうだった雰囲気が、一考の余地あり、という雰囲気に変わった。
轟が珍しく、八百万のように背景に花を散らす。


(可愛い…断りづらい)


の思惑では。
異能解放軍に所属しているスライディン・ゴーというプロヒーローのインターンを希望するはずだった。


(……また外典くんと荼毘に怒られる)


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