第35章 犯罪者の手記
『どうして私がここに』
が不愉快そうに言葉を漏らした。
「私もちゃんと早くケーキ食べたいです。この会議もう終わりませんか?」
「自由すぎだろトガ…立食パーティーは逃げねぇぞ」
(…かごめちゃんじゃなくなってる。敵連合とも、やはり接点があったのか?)
多すぎる情報量に、ホークスが眉間に皺を寄せた。
は、や、く!と騒ぎ出したトガを、スピナーとコンプレスが静かにさせようと声をかける。
まとまりのない現状に、荼毘が舌打ちをした。
「そんなに気に食わねぇなら、盗聴器でも発信機でもつけろよ。それぐらいの協力は惜しまねぇだろホークス」
「…悲しいけど、仕方ない。喜んで協力しますよ」
「で、次はおまえだ」
「ようやく本題に入れる…ありがとう荼毘。、君を超常解放戦線の「どこの配属」にするかをまとめたくてね」
「配属?…さっき、死柄木が言っていた部隊編成のことですか。彼は会議にいませんが、俺はいつ挨拶させてもらえます?」
「黙ってろホークス。おまえは信用できるまで死柄木には会わせねぇよ」
「おまえたち!ホークスに監視カメラを装着しろ」
スケプティックが個性を行使し、監視カメラやら盗聴器やらを人形達にホークスへ装着するよう命令を出した。
大人しくされるがままに翼を広げながら、ホークスはじっと、会議の様子を観察する。
『どの……どの部隊でもいいし、構成員全員に意向を聞いてるわけでもないでしょう。なんで私だけ』
「決まらないからだよ」
『……は?』
ピッ、ピッ、ピッと。
リ・デストロが外典、荼毘、トガヒミコを指差した。
「決まらないんだ。みんな君を部隊に入れたいと言う。最高指導者の死柄木が「どこでもいい。決まらないなら本人に決めさせろ」と言うから君を呼んだ」
「ちゃん、どこがいい?やっぱり私とお揃いがいいよね!そうだよね!」
「黙れトガヒミコ…!こいつを連れてきたのは僕だ、僕の部隊に入れる」
「や!」
「特性ごとに部隊分けしてる意味がねぇだろ。俺の部隊が適任だっつってんのにギャーギャーギャーギャー騒ぐなガキども」
ほらね?と。
リ・デストロがにこやかな顔でに助けを求めた。