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イカロスの翼【ヒロアカ】

第27章 青き恋心




「君の好きなところへ行って、君の好きなものを食べよう。君の好きなことをして過ごそう」


ホークスの仕事終わり。
一度、と常闇をホテルへと送った後、ホークスはまたと合流した。
まずどこへ行きたい?と問いかけてくるホークスは、現在ヒーローコスチュームを着たままだ。


『…人目がないところ』
「えぇ?俺と二人っきりになりたいってこと?」
『目立つでしょ。そういう意味だよ』
「はいはい、わかってますよ。でも別にもう構わないでしょ?俺と君が一緒に週刊誌に載っても何の問題もなくなった。インターン先のヒーローと恋仲になる候補生は多いし。よくある結婚ルートでしょ」


俺たちの繋がりを詮索されても、もはや何の問題ない。
抹消済みだし。
あぁ、だけど。

と、ホークスは一度言葉を切って、自分の外見を見下ろし、溜息をついた。


「君とデートするなら、やっぱり私服が良い。一回家に帰ってもいい?」
『うん』
「結局いつも通りのスタートでごめん。家についたら、今日どこへ行くか一緒に決めよう」


そう言った彼は、をふわりと抱き上げて、笑った。


「会えて嬉しいよ。ちょっとトばすから、俺にしっかり掴まってて」





























公安が「彼女」を抹消した。
長年の功労者であった彼女に餞別として渡されたのは、世間を生きるために必要な名前と、最低限の資金のみ。
余りにも無慈悲な公安の選択に、勿論俺は抗議した。


「人手が足りないこんな時に、なぜ彼女を手放す必要があるんです?今回の作戦行動上、彼女に一切の落ち度は無かった!」
「ホークス、これはもう決定事項です。は公安組織から抹消される」
「訳がわからない、どういった背景で彼女を除籍するのか説明してくれ」
「彼女は危険すぎる。今回の作戦で、敵連合の渡我被秘子から愛称で名前を呼ばれていたという報告があがっているわ。彼女自身は知らないの一点張りで、思い当たることはないという報告のみ」


公安出身のヒーローは、どんな拷問に遭ったとしても、情報は隠し通す訓練を受けている。
だから、口を割らせる手段はない。


「泳がせて、敵連合を壊滅させる足がかりになるなら利用する。その前に世間を脅かす火種になるのであれば、貴方が刈り取るの」




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