「新テニ×ナージャ」理想のペア、ダンデライオン一座に会う!?
第1章 理想のペア、ダンデライオン一座に会う!?
「キテレツ……」
珍しく木手が優しいことを言ったからか、丸井は驚きますが、すぐに明るい表情になって頷き、理想のペアが走り出したときのことでした。
「私も手伝うわ」
ナージャも丸井たちの後ろをついて行き、
「ナージャだけで行かせるの心配だから、オレも行く。団長、みんな、行ってきまーす!」
ケンノスケもナージャの隣を走ってついてきたのです。
丸井と木手は顔を見合わせ、後ろについてきたナージャとケンノスケの方をチラッと振り返りました。
けれども、そのまま、三船コーチの荷物を盗んだ犯人を探すため、ヴィネツィア内を走り回り始めたのでした。
「ブンタさん、エイシローさん、待ってー」
「足、速えー」
丸井と木手のあとを追い掛けているナージャとケンノスケですが、走る度に理想のペアと距離が引き離されていきます。
「やあ、君たち、そんなに急いでどうしたの?」
突然、ナージャとケンノスケに話し掛けてきた茶色とグレーのマッシュルームな帽子をかぶった金髪の少年です。
「TJ、ごめん、話はまたあとでね」
「今、お前と話している暇はないんだ」
ナージャとケンノスケは走る足をバタバタとさせながら、TJと呼ばれるマッシュルームの帽子をかぶった金髪の少年にそう言ったあと、理想のペアのあとをダッシュで再び追い掛け始めました。すると、TJも何とついてきたのです。