「新テニ×ナージャ」理想のペア、ダンデライオン一座に会う!?
第1章 理想のペア、ダンデライオン一座に会う!?
「お見事だったわ」
「すげーな」
「ほほほほっ」
シルヴィーと呼ばれる女性と、ダンデライオン一座の団長のゲオルグと、おばばと呼ばれているアンナも拍手していました。
「ありがとう、ブンタさん、エイシローさん!」
ナージャが笑顔でお礼を言い、理想のペアに手を振ります。
理想のペアも笑顔で手を振り返し、三船コーチからのおつかいを再開しようとしましたが、ナージャとショーを始める前に一旦ステージの脇に置いたはずの荷物が1つ足りないことに気が付きます。
「三船監督から預かった荷物がねえ!」
「丸井くん、あなたの荷物はありますか?」
「ああ、オレのはある。木手は?」
「オレのも無事です」
「良かった」
「丸井くん、ホッとしている場合ですか。三船監督の荷物がないとヤバいでしょう。貴重品が入ってたかもしれません。って、オレはよく監督の荷物の中身までは知りませんが。丸井くん?」
丸井が暗い表情でうつむいたままでいたからか、木手が尋ねました。
「………わりぃ、考え事してた」
「監督の荷物を盗んだ犯人を見つければいいだけでしょう。丸井くん、落ち着きなさい。大丈夫です」